書評~「 0 to 100 会社を育てる戦略地図 山口 豪志」

著者の山口さんを知っているだけに、非常に面白かった。ただ、注意していただきたいのは、この本は起業の入門書。僕は、個人的に数年来山口さんと接してきて、非常に面白いという評価をしています。

 

僕の個人的な経験でいうと、古参メンバーを優遇すべきかどうかの問題。

僕は、古参メンバーを優遇すべきではないという視点を持っている。

それは、楽天に勤めていた経験から優秀でもないのに、役職についてしまっている人を何人も見ているからです。山口さんは逆に、ランサーズでもクックパッドでも古参メンバーの立場から物を見ているんだろうなと思います。

 

山口さんの評価とは別に、ベンチャーでは会社が大きくなれば大きくなるほど優秀なメンバーが増えてきます。その為、古参メンバーを優遇すべきかという問題で言うと、どこかで古参メンバーを外したほうがよいと思います。ただ、過渡期では仕事は部署ではなく、属人的に回っている部分があるので、うまく移行する必要があるというのは書いてある通りだなと思います。

 

後発入社組は、専門的な能力を持っているし、そもそも優秀。古参メンバーは、あまり優秀ではないし、色々な仕事をするマルチタスク型。評価が同じようには出来ないです。だから給料やストックオプションなどの評価面では揉めるというのは当たり前です。どこの会社でもギスギスする部分だと思いますが、非常にライトに綺麗に書かれているなという印象を強く受けます。

 

ただ、新商品の販売の流れなどは勉強になるかと思います。最初の会社は、トップ企業ではなく2番手を探し、その次は近い業界を狙っていくなどは触りの部分だけですが面白いです。